アミノ酸 |
体内での主な作用とはたらきなど |
ロイシン |
・肝臓の機能を高める。
・筋肉を強化する。 |
過剰症
・免疫力が低下する。
・同じ分岐鎖アミノ酸のイソロイシン、バリンより多くとり過ぎると、体重が低下する。 |
イソロイシン |
・成長を促進する。
・神経の働きを補助する。
・血管を拡張させる。
・肝臓の機能を高める。 |
過剰症
・ロイシン、バリンより多くとり過ぎると、体重の減少などを招く。 |
リジン |
・体の組織を修復し、成長に関与する。
・ブドウ糖の代謝を促進する。
・カルシウムの吸収を高める。
・単純疱疹を予防、解消する。
・肝臓の機能を高める。 |
メチオニン |
・ヒスタミンの血中濃度を下げる。
・抗うつ剤として速効性があり、分裂病の症状を改善するケースもある。 |
フェニールアラニン |
・興奮性の神経伝達物質ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)、ドーパミンに転換される。
・血圧を上昇させる。 |
はたらき
・気分の落ち込みを緩和する。
・記憶力と精神の鋭敏さを向上させる。
・体重を減らす。
・空腹感を減らす。
・性的興味を高める。 |
こんな人に
・うつ病傾向の人。
・太りぎみの人。
・筋肉のけいれんなどをおこしやすい人 |
スレオニン |
・成長を促進する。
・脂肪肝を防ぐ。 |
トリプトファン |
・神経伝達物質セロトニンの原料となる。
・神経伝達物質ドーパミン、ノルエピネフリンの原料となる。 |
はたらき
・偏頭痛を和らげる。
・自然な眠りをもたらす。
・うつ症状を抑える。
・不安、緊張を和らげる。
・痛みの感覚を和らげる。
・アルコール依存症による症状を和らげる。 |
バリン |
・成長に関与する。
・血液中の窒素バランスを調整する。 |
ヒスチジン |
・成長に関与する。
・神経機能の補助をする。
・慢性関節炎の症状を緩和する。
・ストレスを軽減する。
・性的エネルギーを高める。 |
アルギニン |
・脳下垂体を正常に機能させ、成長ホルモンを合成する。
・体脂肪の代謝を助け筋肉組織を強くする。
・結合組織を強くする。
・男性の精子数を増加させる。
・免疫反応を助ける。
・尿の合成に関与する。 |
はたらき
・精神的、肉体的に機敏にさせる。
・病気への対抗力を高める。
・傷の治りを早くする。
・生殖の可能性を高める。
・腱や靱帯の調子をよくする。 |
こんな人に
・成長期の子供。
・外傷のある人。
・筋肉の弱い人。
・精子数の少ない男性。 |
シスチン |
・傷の治癒を促進する。
・ブドウ糖の代謝に作用する。
・解毒作用がある。
・有毒金属や喫煙、飲酒などによって生じるフリーラジカル(活性酸素)から体を守る。 |
チロシン |
体内で必須アミノ酸のフェニールアラニンから転換されて、アドレナリン、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)、ドーパミンの原料となる。
甲状腺ホルモンが不足すると、食べ物の正常な代謝ができず、脳の機能や行動にも障害がおこる。
子供では知能障害、大人では精神以上を招く。 |
アスパラギン酸 |
・アンモニアを体外に出す。
・神経伝達物質の原料となる。
・窒素代謝、エネルギー代謝に関与し、疲労に対する抵抗力を高める。
・ミネラル(カリウム、マグネシウム、カルシウム)を運ぶ。 |
グルタミン酸 |
・アンモニアをグルタミンに変える。
・尿の排泄を促進する。
・エネルギー代謝に関与する。
・窒素代謝に関与する。 |
はたらき
・知能を高める。
・精神分裂病やボケの治療に効果がある。
・細胞の柔軟性を維持する。
・アルコール依存症を改善する。
・潰瘍の治癒を早める。
・ED(インポテンツ)を解消する。 |
タウリン |
・血圧を正常に保つ。
・心臓の働きを強化する。
・肝臓の解毒作用を強化する。
・インスリンの分泌を促進する。
・コレステロール胆石を溶解する。
・気道収縮を予防する。 |
はたらき
・脳卒中を予防する。
・気管支ぜん息を改善する。
・高血圧を予防、改善する。
・うっ血性心不全を改善、予防する。
・不性脈を改善する。
・糖尿病を予防、改善する。
・肝臓の解毒作用を強化する。
・コレステロール値を下げ、コレステロール胆石症を予防する。
・アルコール障害を改善する。 |
グリシニン |
・コレステロールの排泄を促し、血中濃度を下げる。
・中性脂肪の血中濃度を下げる。
・インスリンの血中濃度を下げる。(ホルモンバランスを調節する。) |
レクチン |
・免疫系を増強、活性化させる。
・赤血球を凝集させる。
・糖タンパク質や糖脂質など、糖の複合体と結びつき、細胞を活性化させる。
・有害な細菌などにダメージを与え、増殖するのを防ぐ。 |
グルテンペプチド |
・痛みを和らげる。
・体温を低下させる。
・呼吸を抑制する。
・血圧を低下させる。
・胃液の分泌を抑制する。
・腸の蠕動運動を抑制する。
・食事の量を増加させる。
・食後に血中インスリンを増加させる。 |
こんな人に
・血糖値の高い人。
・胃、十二指腸に潰瘍性の症状がある人。
・痩せていて食の細い人。
・血圧の高い人。 |
カゼイン |
牛乳のタンパク質の75〜85%を占める。
・カルシウムの吸収を促進する。
・痛みを和らげる。
・ナトリウムの吸収を促進する。
・消化管の機能を調整する。
・免疫の活性を高める。
・腸の蠕動運動を抑制する。 |
CPP(カゼインホスホペプチド) |
牛乳のタンパク質、カゼインが膵臓で分泌されるトリプシンによって分解さてて生じる成分。
・カルシウム、鉄などのミネラル類を吸収しやすくする。
・骨粗鬆症の予防や、鉄欠乏性貧血の改善に有効。 |
β-カゾモルフィン |
・精神を安定させる。
・苦痛を和らげる。
・インスリンを増加させて血糖値の上昇を防ぐ。
・腸から栄養成分の吸収をよくする。 |
エリスロポエチン |
・赤血球の数をコントロールする。
・造血作用があるので、貧血の予防、改善をする。 |
ラクトフェリン |
・乳児が感染症などの病気にかかるのを防ぐ。
・大腸菌などの繁殖を抑える。
・有用なビフィズス菌を増やす。
・免疫を増強する。
・炎症を抑制する。 |
コラーゲン |
・細胞や組織をつなぎ、機能の活性化を促進し、皮膚や骨、目の老化を防止する。
・血管を丈夫にし、弾力を与える。
・血小板と反応して、出血を早く止める。
・脳にあるコラーゲンは、神経膠細胞として、脳膜や脳の血管、脳神経の細胞に栄養を運ぶ。
・免疫機能を強め、ガン予防、アレルギー体質の改善に役立つ。 |
はたらき
・白髪、抜け毛、薄毛など髪の老化を防止する。
・老眼や眼精疲労の改善、老人性白内障を予防する。
・アレルギー体質の改善。(タンパク質に過剰反応の出る人以外)
・骨を丈夫にし、骨粗鬆症を予防する。
・関節の痛みを和らげる。 |
グルコサミン |
骨と骨の接合部にある、軟骨の摩滅を抑え、産出を促す。
・関節の動きを滑らかにする。
・歩行時の膝の違和感や痛みをとる。
・股関節や首、肘、膝などの違和感や痛みをとる。
・起きた時の腰や足の突っ張り感を消す。
・関節炎を治す。 |
カルニチン |
・脂質の代謝を促進し、効率よく体脂肪を燃やす。
・コレステロールの増加を抑制し、血管壁への沈着を防ぐ。
中性脂肪と脂肪酸の燃焼を促進するので、ダイエット用の補助食品に使われている。 |
ラミニン |
・一時的に、血圧を低下させる。
・高血圧、動脈硬化を防ぐ。 |